-topocrat-


There's lots and lots for us to see,there's lots and lots for us to do,

「うれしげ」を地で行くにんげんが、世の中と自分との距離をはかるために、なにかしら書いていくブログです。

映画鑑賞記

「金瓶梅」

2008、チン・マンケイ監督。

中国文芸史にも特命係長只野仁はいたんだって、そう思わせてくれた作品。

「金瓶梅2」への展開を期待させる圧巻のラストシーンは、必見

案山子

「ライブテープ」

2009、松江哲明監督。

じぶんがどこかに映っているかもしれない、そんな期待を抱かせてくれる映画をぼくはこの映画の他に知らない。というのはこれが、井上陽水っぽいあんちゃんが2009年元旦の吉祥寺をギターをかき鳴らしながら闊歩するさまを映すのみの映画だからだ。

だから、映画としてはMain-Streamからはずれたものになっているかもしれない。けれど、記録映画という観点に立つと掛け値なしに最高だし、作中の詩にあるように、

100年後、キミと待ち合わせ

みたく、すてきなコトがあるかもしれないじゃない。

 

だから、この種の映画には「映画の奇跡」なんて起こらないと思ってた、だけど、

案山子

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映画『ライブテープ』 予告編

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「ディア・ドクター」

2009、西川美和監督。

大阪の高槻。はじめて訪れる街。塾の教え子の街だ。だからなんだか空気がくすぐったい。

商店街の中にあると聞いていた映画館は短い路を往復しても見つからない。果物屋のおばさんに教えてもらう。行くとなるほど、一階がパチンコ屋で二階に映画館とカラオケ屋。気付かないわけだ。一階で非常ベルが鳴るものものしい雰囲気だけど、入ってみる。ふかふかのソファーに座っていると一階のスタッフが走りこんできて、「さっきのベル鳴らしたのあたしですごめんなさい!」と謝ってまわる。きっと親分に謝ってこいと言われたのだろう。

「開演5分くらい前」館内に入ると客はぼく独り。考えてみると月初めの月曜の夜に映画ってどうなんだ。

本編は終始、作中の刑事さんの話じゃないけど、「誰もまともに話さない」

席をたつと後ろに女性ひとり。お客はふたりだった。

シャッターの下りた商店街を、酔いの回ったおばさんの関西弁を背中に受けて駅に向かう。こういうくすぐったさは好きだ。

案山子

「おとうと」

2010、山田洋次監督。

全席指定だったんだけど、お客さんの年齢層が高めなものでみんなして悉く席がひとつずれてた。いったいどこがユニバーサルデザインなんだって思っちゃうよね。笑

家族の憧憬を描いてきた巨匠の作品。隣のおばさんと一緒に泣いて泣いて止まなくて。DVDが出たら買って姉貴に送りつけてやろうかしらん。

NHKのインタビューで、日本人に寛容さが失われてきていると嘆いてた山田せんせい。確かに今のぼくに最も欠けているもの。嗚呼、小学校からのあの金言が響く、「ひとにやさしく、じぶんにきびしく」と。

案山子

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「家族という厄介な絆」

山田洋次

骨肉の争いという言葉があるが、肉親同士が時として他人以上に憎しみ合ったりするのは、誰にでも思いあたることだろう。映画やテレビの“ホームドラマ”は家族があのようにありたい、という観客のあこがれを描くのだろう。ぼくには、タイトルもそのものずばりの『家族』という作品があるし、『寅さんシリーズ』四十八作を通して描きたかったのは、寅さんをめぐる家族の絆、その苦しみと悩みと喜びについてだった。

さて、寅さんシリーズが、愚かな兄と賢い妹の滑稽譚だったとすれば、今度の『おとうと』は、賢い姉と愚かな弟の、可笑しくて哀しい物語である。1960年に市川崑監督によって製作された名作『おとうと』とあえて同じタイトルをつけ、この作品を敬愛する市川崑さんに捧げたい。(映画「おとうと」公式サイトより)

「ハルフウェイ」

2009、北川悦吏子監督。

友だちが前におすすめしてくれてた映画。
「北乃きいがめっちゃかわいいねん

うん、かわいかった。

案山子

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